ボリンジャーバンドとは?見方とFX手法2つをプロが解説
鈴木拓也
ボリンジャーバンドとは
ボラティリティ(価格変動率)を示す標準偏差が利用されており、相場の方向性を示すだけでなく、ボラティリティの変化に応じてバンドが縮まったり広がったりして次の値動きを予想できる非常に優れたテクニカル分析ツールです。
鈴木拓也
ボリンジャーバンドは標準偏差のバンドで構成される
ボリンジャーバンドは一般的に現在レートの上に3つ、下に3つのバンドと、期間20の指数平滑移動平均線から構成されます。
±1σ、±2σ、±3σの標準偏差の意味は、以下の確率でレートがそれぞれのバンド内に収まるという意味です。
- 1σ=68.26%
- 2σ=95.44%
- 3σ=99.74%
しかし、ボリンジャーバンドで 逆張りは危険で誤った使い方 です。
それが、後ほど説明する「エクスパンション」と「スクイーズ」です。
ボリンジャーバンドの設定値
ボリンジャーバンドによる逆張りは危険
ここで、 単純にレートがバンドの上限に達したから売り、下限に達したから買い、と逆張りのトレードをすることは危険 です。
- ボリンジャーバンドとは、価格変動率の変化をバンドで示したもの
- 最もよく使われるバンドは±2σ
- ボリンジャーバンドを使った逆張りは危険
ボリンジャーバンドによるFXトレード手法2つ
ここからは、ボリンジャーバンドを使ったFXのトレード手法を説明していきます。
今までボリンジャーバンドを使っていなかった方も、この使い方を覚えておくだけで、トレードの勝率が劇的に向上しますよ!
- エクスパンションとスクイーズ
- ±1σを使ったトレード手法
手法1:エクスパンションとスクイーズ
ボリンジャーバンドを使ったトレード手法の中で、 最も有名で勝率が高いのが「スクイーズからエクスパンションが発生」する際のトレード です。
「スクイーズ」とは、下図のように上下のバンドの幅が狭くなっている状態のことです。相場はトレンドが出ていないレンジ相場であり、ボラティリティ(価格変動率)が小さい状態であることを示しています。
そして、上下のバンドの幅が急拡大している状態が「エクスパンション」です。
先ほど説明したように、スクイーズは次の爆発(レートが急に動き出す)前に相場がエネルギーを溜め込んでいる状態であり、ボリンジャーバンドでスクイーズが確認されたら、エクスパンションが起こる時を狙っていきます。
下図のチャートでは、最初、長いスクイーズの後、何かの拍子に拮抗が破れ、レートが急落しています。この時、ボンジャーバンドは上下にバンドが拡大していますので、このままレートが走る可能性が高く、ローソク足がバンドの外でクローズしたのを確認して、(1)で売りエントリーします。
そして、利益確定のタイミングは、バンドの反対側に着目し、反対側のバンドが反転したのを確認して利益確定をします。
なぜなら、 バンドが急拡大することは、ボラティリティが上昇しているので一気にレートがその方向に加速する可能性を示唆 していますが、バンドが縮むということはボラティリティが低下し、一旦そのトレンドの勢いが弱まる可能性を示しているからです。
- スクイーズから、エクスパンションが発生するタイミングを狙う
- エクスパンションでローソク足がバンドの外側でクローズ後にエントリー
- 反対のバンドが縮まったのを確認して利益確定
手法2:±1σを使ったトレード手法
それは、±1σを超えたタイミングで順張りのエントリーをし、±2σで決済をするという手法です。
例えば、下図のチャートであれば、(1)のポイントで+1σのボリンジャーバンドを下から上へ突き抜けた時点で買いでエントリーをし、+2σか+3σへ到達した時点で売りの決済をします。
(2)売りでエントリー
(3)買いでエントリー
(4)売りでエントリー
(5)買いでエントリー
鈴木拓也
バイナリーオプションで使えるバンドウォークの見極め方と攻略方法を徹底解説!
必勝法
- バンドウォークが何かを理解することができる
- バンドウォーク発生を予測することできる
- バンドウォーク発生時の注意点がわかる
バンドウォーク
バンドウォークとは何か?
バンドウォークの予兆サイン
バンドウォーク発生時の注意点
- 1 バンドウォークとは?
- 2 ボリンジャーバンドとは
- 2.1 ボリンジャーバンドでよく紹介される逆張り手法
- 3.1 1、レンジ相場でのラインブレイク時
- 3.2 2、スクイーズ発生時
- 3.3 3、ボリンジャーバンドが開いた時
- 3.4 4、経済指標の発表前後
- 4.1 エントリー時の注意点
バンドウォークとは?
ボリンジャーバンドとは
ボリンジャーバンドは
トレンド分析に用いるインジケーター で、中央にある移動平均線と、統計学の手法を用いて導いた上下に 2 本ずつの標準偏差というバンドで構成されています。
- 中心に過去N日間の単純移動平均線(通常は20日間)
- 上部に単純移動平均線 + 標準偏差(σ)
- 下部に単純移動平均線 – 標準偏差(σ)
±1σの範囲内に収まる確率 → 68.27%
±2σの範囲内に収まる確率 → 95.45%
±3σの範囲内に収まる確率 → 99.73%ボリンジャーバンドでよく紹介される逆張り手法
先ほど説明した通り、ボリンジャーバンドでは
±2σの場合では 95.45%
±3σの場合では 99.73%その急激なトレンド発生時に、下の図のような連続でボリンジャーバンドにタッチしている「 バンドウォーク 」の現象が現れます。
バンドウォークの予兆サイン知る
バンドウォークとはトレンド方向に価格が動いていることがわかるので、
1、レンジ相場でのラインブレイク時
1つ目は レンジ相場において高値と安値に引いた水平線をブレイクした時 です。
2、スクイーズ発生時
スクイーズとは「収縮」の事を指しており、
ボリンジャーバンド同士の幅が狭くなった後にバンドウォークが発生しやすい傾向 があります。3、ボリンジャーバンドが開いた時
ボリンジャーバンドの2σ・3σが上下に大きく開いた時にバンドウォークしやすい とされています。
また、このようにボリンジャーバンドが開いた状態を エクスパンション(拡張) と呼びます。
4、経済指標の発表前後
経済指標や要人発言の時間はあらかじめ決められているので、 その時間の前後30分〜1時間はエントリーを避けた方がいいでしょう。
バンドウォーク時のエントリー方法
ローソク足が2σにタッチしたタイミングによる反発を狙う逆張り手法が一般的 です。
しかし、 バンドウォーク発生時は一方向に進む力が強いため狙い通り反発しない可能性が高い です。
エントリー時の注意点
バイナリーオプションでは使いづらい
その後一方向に進むのが予想できたとしても途中で一時的な反発が発生し負けてしまう可能性が出てきます。
バンドウォークでも「だまし」が発生することがあります。
①上位足と同じ方向であることを確認する
②インジケーターによる他の根拠を追加する①上位足と同じ方向であることを確認する
普段見ているローソク足の上位足(より長い期間のローソク足)を見た時に上昇方向または下降方向のどちらに進んでいるのかを確認して、 上位足と同じ方向へ進んでいるようならバンドウォークの信頼性が高くなります。
②インジケーターによる他の根拠を追加する
上記のバンドウォーク発生のサインとは別に インジケータによる根拠をプラスする事によりだましを回避する方法 です。
もうボリンジャーバンドの確率に騙されない!バンドが機能しない理由と順張り方法を徹底解説!
インジケーターまとめ
しかしながら、相場の見方を変えてみたり開発者のジョン・A・ボリンジャーの考え方を参考にすると 逆張りではなく順張りとして使われる ことが多かったりもします😊
ボリンジャーバンドのバンド内に収まる確率は、 偏差3であれば99.73% と言われていますが果たして本当でしょうか?
- ボリンジャーバンドのバンド内に価格が収まる確率の信憑性
- バイナリーオプションでボリンジャーバンドを使う際の相場の見極め方
相場の状態を表すボリンジャーバンドの3つの見方
まずはボリンジャーバンドを使う上で欠かせない 相場の状態を表す特有の見方 を知っておきましょう💡
- 偏差1(±1σ)=68.3% の確率でバンド内に価格が収まる(とされている)
- 偏差2(±2σ)=95.5% の確率でバンド内に価格が収まる(とされている)
- 偏差3(±3σ)=99.73% の確率でバンド内に価格が収まる(とされている)
- ミドルライン=移動平均線と同じ機能!
- ①スクイーズ→上下のバンドが縮まる現象
- ②エクスパンション→上下のバンドが一気に広がる現象
- ③バンドウォーク→バンドに沿ってローソク足が形成される現象
①相場が収縮した状態をスクイーズと呼ぶ
スクイーズは直訳すると「搾る・押しつぶす」といった意味があり、 レンジ相場のように値幅が小さく方向性が曖昧な状態 を指します💡
しかしながら スクイーズの後に必ず勢いが増すということでもない ので、情報を鵜呑みにしないようにだけ注意して下さい^^
- スクイーズ後に必ずエクスパンションするわけではないので要注意。
- 方向性が出ているかどうかはチャートの値動きやボリンジャーバンド全体を見て判断する!
②相場が拡大した状態はエクスパンションと呼ぶ
スクイーズの状態からエクスパンションが発生する可能性が高く、 トレンドの初動に見られることの多い現象 です💡
③エクスパンション中の値動きはバンドウォークしやすい
原則エクスパンションから相場がそのままトレンド化し、 広がったバンドに沿ってローソク足が形成される現象をバンドウォーク と言います🍀
バンドウォーク発生時は値動きが一方向に推移している状態なので 順張りで狙っていくのがセオリー です😊
- バンドウォーク発生中は、バンド幅が縮まる前であれば一方向に進みやすいので順張りで狙う!
- エクスパンション後にバンド幅が小さくなり始めるような兆候が見られた場合、早めに決済を済ませる(転売)ことで資金を失うリスクを防ぐリスクヘッジになる💡
こうして特徴を把握しておけば「値動きが小さい状況だからトレードできない…」といってガッカリするのではなく、これからトレンド化するために力を蓄えているんだ!という視点で、 今の値動きの一歩先を考えながら相場を見ること ができますね😊
ボリンジャーバンドの確率は破綻している!?
バンド内に価格が収まる確率は 正規分布 という考え方を用いて算出するのですが、それが相場に適していないんです^^;
Q, 正規分布とは?
A,同じ条件下で得られたバラツキのある事象の発生頻度を調べてみると、中央の値の発生頻度が最も多く、それを中心に左右対称で発生頻度が少なくなる(釣鐘状になる)という現象の事です。
引用元:Urban Cafeteria引用した文章で注目して欲しいのが “同じ条件下で得られたバラツキのある事象” というところ😊
値動きが正規分布として確率を算出することに問題がある
- 取引時の各通貨の価格(レート)
- 過去チャートから得られる今までの値動き
- トレーダーの心理的要因
- 経済指標などのチャート外からの外部的要因
- 重要人物による発言
- 通貨を発行している国の経済状況
- 自然災害
つまり、 値動きは同じ条件下で変動していない ということが分かりますね😊
正規分布としてボリンジャーバンドは捉えることが出来ない
- 外部的要因が多く含まれる為替相場では同じ条件・環境で取引できない
- 相場には連続性があるため、バラバラな(独立した)事象としてカウント出来ない
つまり、 相場は正規分布として捉えることが出来ない んです😳
要は 使い手の理解度によってテクニカル分析時の貢献度も変わってくる ので、ボリンジャーバンドの特性をしっかりと知っておくと良いですね(*´∀`)
テクニカル分析に正しく役立てる5つの手順
①スクイーズが発生している相場に絞って値動きを読みやすくする
スクイーズ中は価格に勢いがなかったり方向性が曖昧な相場を指しますが、できれば一定の価格で値動きが続いている ボックス相場 であったり 停滞相場 だと値動きが読みやすいです💡
ボックス相場の例 停滞相場の例 ②-1ボックス相場であればそのまま逆張りで仕掛ける
ボックス相場のメリットは 天井や底が意識しやすい 点なので、一定の値幅に近づいた(もしくは越えた)時に進行方向と反対に逆張りを仕掛けます💡
②-2停滞相場であればエクスパンション→トレンド形成まで待つ
裏を返せば バンドウォークが始まるまでは根拠が薄くリスクが大きい ということなので、無闇矢鱈とエントリーするのは控えましょう(*^^*)
③ボリンジャーバンドで順張りを狙う時は下位足の値動きから見極める
④ボリンジャーバンドのミドルライン(移動平均線)を基準に順張りを狙う
狙い方はめちゃくちゃシンプルで、 ボリンジャーバンドのミドルラインから相場が進む方向に合わせて エントリーを狙っていきます🍀
⑤±2シグマにタッチは無視でOK!ミドルラインから押し目買い!
ボリンジャーバンドは順張り・逆張りどっちにも使えるがキチンとした理解が必要
ざっくりとまとめると バンドウォークはボリンジャーバンドでの現象の一つ ボリンジャーバンドのバンド内に収まる確率はあてにならないが、3つの見方を知って正しい使い方をすれば順張りにも逆張りにもテクニカル分析時に役立つ! ということになりますかね😁
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バンドウォークをざっくり解説するとこうなる!
バンドウォークはバイナリーオプションやFXなどでも使われる用語です。バンドウォークは相場がオラオラ状態で1方向に動き続けている状態を指します。
簡単に先にご紹介するならば、ボリンジャーバンドは相場の だいたいこのくらいまで上がる もしくは だいたいこのくらいまで下がる可能性がある ことをそれぞれ移動平均線から導き出したラインのことです。
バンドウォークは、ボリンジャー バンド をローソク足が ウォーク するから バンドウォーク と覚えてください。
バンドウォークが発生すると、現在の相場としてはトレンド相場にあることが容易に分かり、 さらにバイナリーオプションにおいてはある程度エントリーポイントが見分けやすくなったり、逆にエントリーすべきでない場面が容易にわかるなどのメリットがあります。
バンドウォークはバイナリーオプションの必修科目?
バンドウォークは間違いなくバイナリーオプションの中でも覚えておくべき必修科目と言って良いでしょう。
なぜなら、バイナリーオプションには覚えるべき様々な指標やテクニック、その他相場の動きがありますが、バンドウォークほど分析しやすく、また発生していることが簡単にわかるものはそうそうないからです。 バンドウォークはわかりやすいため、バイナリーオプション初心者の方は特に覚えておきたい指標となります。
ボリンジャーバンドとは?
ボリンジャーバンドは、FXなどでも使われる相場のテクニカル指標の一つです。アメリカ人のジョン・ボリンジャー氏が考案したテクニカル指標となっており、 こちらはいわゆる相場の動きについて統計学からアプローチして移動平均線と標準偏差を構成しておおよその値動きの幅を示すことのできる指標となっています。
このように説明すると難しくなりすぎるので、もっとシンプルで簡単に解説します。
ボリンジャーバンドは、学校のクラスの成績に例えることができます。
例えばイメージでご説明するなら、過去5年分の「ある学年」のテストの点数平均値があったとしましょう。例えば、2018年度の新1年生のテスト平均はこのくらいで、2019年度の新1年生のテスト平均はこのくらい、といったものです。
例えば数学のテストで考えてみましょう。
このデータがある状態で 2020年度の新一年生の数学テストの平均はどのくらいか予想してください 。と言われると、多くの方は「 例年だいたいの平均点が45点なら、45点から46点くらいではないか? 」と計算することになるでしょう。また最高点についてはおよそ94点から96点くらい、最低点については21点から22点くらいだな!と、予測を立てるのではないでしょうか?これがボリンジャーバンドの考え方です。
「 まあ、(統計学的に)言ってもだいたいはこのくらいの範囲で値動きが収まるでしょう! 」という考え方ですね。
ボリンジャーバンドのσとは?
プラマイ1σ→およそ68.2%
プラマイ2σ→およそ94.5%
ただしボリンジャーバンドはあくまでも統計学上の数値ということになりますので時に平均や今までの値動きの中では判断しきれないような動き方をすることがあります。つまりボリンジャーバンドの外側のラインにローソク足がタッチするということもあるわけです。
そしてボリンジャーバンドの外側のラインにローソク足がタッチしているにもかかわらずトレンドが強すぎて、反発せずに一方向にトレンドが動いていくことがあります。これこそが バンドウォークです。
バンドウォークはバイナリーオプションでも有効?
その一方で、バンドウォークがバイナリーオプションでも有効かといえば、 ある意味有効 です。どちらかと言うと、 バンドウォーク発生時には積極的なエントリーは避けるべき バンドウォークはボリンジャーバンドでの現象の一つ と考えています。ただし、これはトレーダーによって考え方もいろいろありますので一概には言えません。
もっと言ってしまえば、強く急激なトレンドです。トレンドフォローという考え方もできますが、ボリンジャーバンドにローソク足がタッチし続けているバンドウォーク現象が発生している時、 バイナリーオプションではFXのように臨機応変な対応が取りづらいという側面 もあります。
そのため、何かの拍子にバンドウォークしている流れの中で 一時的に予想と違う動き方を されてしまうと、バイナリーオプションではそれを負けとみなされてしまいます。
バイナリーオプションの大敵は一時的な動き?
バンドウォークが発生している=急激でとても強力なトレンドが発生している状況、というのは先ほどまでにご紹介したとおりですが、実はバンドウォークは決して 反発しない状態ではない のです。バンドウォーク中でも 一瞬だけ反発 する可能性があります。それも一瞬だけ反発して、残りは全てバンドウォークに沿って動いていくといったこともよくあります。
ちなみにバンドウォークが発生するボリンジャーバンドは「 このラインをはみ出ることはない 」という性質のものではありません。かなりの高い確率でこのラインの中に収まるけど、 中にはラインを飛び出るような値動きもあるかもね 、というのがボリンジャーバンドの本質です。ここを勘違いしてしまうと、バンドウォークが発生していれば必ずすべてのローソク足が強いトレンド傾向に動く、という勘違いをしてしまい、結果的にバイナリーオプションで勝てないような取引が続いてしまうことになります。
バンドウォーク発生条件は?
ここでは、具体的にバンドウォークが発生する条件について解説していきます。
スクイーズ発生時
バイナリーオプションとバンドウォークの事を語るにおいて外せない用語が一つあります。それがスクイーズというものです。このスクイーズは、発生した時にバンドウォークが始まる可能性が極めて高い現象の一つと表現することができます。このスクイーズ( ※英語で、ギューッと絞るの意 )は文字通り、ボリンジャーバンドが密集し、上下の幅が狭くなる状態のことを指します。バンドが絞られているからスクイーズ、と覚えてください。
これはバンドウォークの前段階として始まるケースが多く、トレンドが力を貯めているため、この後エクスパンションと呼ばれる、次にご紹介する事象につながる可能性が高くなります。 このスクイーズとエクスパンションが両方発生すると、いよいよバンドウォーク発生となります。
エクスパンション発生時
スクイーズで相場のボリンジャーバンドが狭く圧縮されると、その次はいよいよエネルギーの解放が起こります。この状態のことをエクスパンションと表現し、具体的には、一気にいずれかの方向に相場が動くことを言います。 また、ボリンジャーバンドの両端はそれぞれ大きく開き、まるで筋トレ用具のエキスパンダーを伸ばしたかのような状態となります。これをエクスパンションと呼びます。
エクスパンション発生時はトレンドのエネルギーが極めて大きいため、急激なトレンドが形成される可能性が極めて高くなります。 この時、ボリンジャーバンドの範囲にローソク足がタッチし続けるバンドウォークが発生する可能性は高いと言えるでしょう。
大きな経済指標の発表時
バンドウォークは、急激に相場が変動した際や強力なトレンド発生時に発生しやすいということはご紹介したとおりです。 そして大きな相場の変動をもたらす要素があります。それが大きな経済指標です。
基本的にバイナリーオプションは、通貨の価値の値動きを元にトレードを行うことになるわけです。
しかし、こういった時には初心者の方は特にトレードを控えると言った自衛策の方が重要になってきます。
大きな経済指標や動向の発表の際にトレードを行うのは、 台風が来ていて大時化(しけ)なのに海に出た方が魚が取れるから!と船を出す漁師とイメージ的に同じ です。
波がある時にリスクをおして戦いに出るのは、上級者向けと言えるでしょう。
主な経済指標発表は?
まず第一に アメリカの雇用統計 は相場が動きやすい最も大きな要素のひとつです。米国雇用統計が~、というニュースを聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ちなみに米国雇用統計は、毎月一回、その月の最初の金曜日に発表となります。日本時間で言うと サマータイムなら夜の9時半、冬であれば夜10時半、いずれにしても夜9時半から10時半の間に発表になる と思っておいてください。
その他、各国の政府要人・経済への大きな影響力を持つ要職者が重要な発言や記者会見を行った場合、場合によっては記者会見中にリアルタイムで相場が急激に変動するケースもあります。 バンドウォークはボリンジャーバンドでの現象の一つ こういった時には会見の動きに応じて動きも激しくなりますので、初心者の方は注意が必要です。
世の中で大きな異変が起こった場合
また、 2020年2月から世界的な問題として認識され始めた新型コロナウイルスに関しても相場は変動を見せました。 新型コロナウイルスの問題に関しては様々なサプライチェーンへの影響も考えられ、さらに日銀黒田総裁から異例のコメント・談話が発表されたことも手伝って今後ますます相場変動に影響する可能性があります。
この波に乗ってうまくトレードすることができれば、かなりの利益になるケースもあるでしょう。ただし、あくまでも基本は波が静かな時にコツコツと積み上げるようにして価値を蓄積していくというのが バイナリーオプションで稼ぐ ということになります。
バンドウォーク発生時に取るべき行動は?
バンドウォーク発生中は反発するタイミングが極めて読みづらく、 逆張りエントリーをしていると負けが続いてしまう可能性もあります。
またバイナリーの一つの手法としてマーチンゲール法を取り入れていらっしゃる方は、大きな負けにつながる可能性が極めて高いことから推奨できません。 バンドウォークはボリンジャーバンドでの現象の一つ リスキーなのでバンドウォーク発生時にはエントリーを控えたほうがよいでしょう。
バンドウォークの注意点
バンドウォーク発生時には注意しておきたいことがあります。先ほどまでにご紹介した通り、バンドウォーク発生時は必ずその方向に相場が絶えず動き続けるというわけでもありません。さらに、 実はバンドウォークにも「ダマシ」というものが発生することがあります。
もう少し具体的に言うと、明らかにバンドウォーク発生の条件が整っているにもかかわらず、途中で勢いが落ちてしまいレンジ相場に戻ってしまった、などの現象が考えられます。この場合はエントリーしておくと、ほぼ負けることになりますので注意が必要です。
バンドウォークのダマシを回避する方法は?
その上で、例えば30分足と5分足で同じ方向に値動きがあれば、それはバンドウォークが起きていると判断しても良いでしょう。
よくあるミスなのですが、30分足・5分足、時には1分足ばかりを見ていて短期的なスパンでトレンドが形成されている!と勘違いしてしまい、誤ったエントリーをすることがあります。 木を見て森を見ずではありませんが、基本的に相場は木ではなく森の方を重視する ようにしてください。
バンドウォークの予兆めいた動きはある?
一般的にオシレーター系指標として使われることが多いのはRSIなので、原則的にはRSIを分析しながら注意深くトレンドを観察していると、トレンド転換場面を確認することができるでしょう。
バンドウォークでバイナリーオプションの勝率はあがる?
結論から言えば、バンドウォークを利用したことによりバイナリーオプションの勝率はアップすると言えます。ただし、 バンドウォーク発生時にエントリーすることで必ずバイナリーオプションで勝てる! バンドウォークはボリンジャーバンドでの現象の一つ という わけではありません。 ここは、注意深く解説しておかなくてはならないポイントです。
バンドウォークは先ほどまでにご紹介した通り、FXなどでは勝率をアップさせる事の出来る直接的要因になり得る存在です。しかしバイナリーオプションは、刹那的な取引が行われることになりますので、バンドウォーク発生時であっても実はそこまで勝率は上がりません。
むしろ逆張り派は反発タイミングが読みづらく、手を出すべきでありません。
バイナリーオプションを教えているプロのトレーダーや先生と呼ばれるような人たちの中には、とにかく初心者はバンドウォーク発生時には取引を避けた方が良い、無駄打ちをしないように!と指導しているケースも多く見られます。
バンドウォークでバイナリーオプションの勝率がアップするというのはバンドウォーク発生時にバイナリーオプションの取引を控え、 もっと安定して読みやすい相場の時にトレードを集中させることにより、絶対的な勝率をアップさせる、という方向なら十分に考えられます。
バイナリーオプションで上手にバンドウォークを活用するには?
ここでは上手なバンドウォーク活用の考え方をご紹介していきます。
他の指標も必ず参考にする
バンドウォークは基本的にトレンドの動きを追うことができ、さらにトレンドの勢いが強いことを認識できる情報です。 しかしこれ一つを情報源としてエントリーを行うと、なかなか勝率が上がらないと言ってよいでしょう。 バンドウォークは、それ 単独でエントリーの根拠となれるような強さはありません。
バンドウォークが発生しているかどうかを確認する作業も含めて、他の指標も参考にしていきたいところです。具体的には、トレンド系指標などを組み合わせてチェックするようにしましょう。
【重要】負けないマインドを持つ
バンドウォークなどの各種サインを見極めるのも極めて重要ですが、最も重要なことは、 そもそもバイナリーオプションで負けないマインドを持つということです。
ここを履き違えてしまうと、バイナリーオプションで瞬間風速的に勝つことはできるにせよ、その後その勝ちが長続きするということはほとんどありません。
基本的にバイナリーオプションにおいてはバンドウォーク発生時はリスキーなため、取引は控えておいた方が良いでしょう。 リスクを取るならバンドウォーク発生時に他の指標なども参考にしつつ、順張りでエントリーをするのが一つの方法です。
【検証】ボリンジャーバンドは使えない・勝てない・意味ない
テクニカル分析
そんな、 テクニカル分析の一つ「ボリンジャーバンド」に疑問を感じている人 に朗報です。
株やFXで利用者の多いボリンジャーバンドだけど・・。
もちろん私はボリンジャーバンド反対派。株やFXなどで使うことを推奨していません。
ボリンジャーバンドの±2σ内に約95%がおさまるのは嘘
まず初めの間違いがコレです。約95%も入りません。私が実際に調査した所、87.3%でした。
私の行った調査方法
期間:2010年から2019年11月末
通貨ペア:ドル円 1時間足 約6万1000本分 バンドウォークはボリンジャーバンドでの現象の一つ
パラメーター:ボリンジャーバンドの期間は20本
(高値>+2σとなった数+安値<-2σとなった数)÷高値安値共に±2以内の数ちなみに上記とは少し期間は異なるものの4時間足で調査した場合87.3%、日足で調査すると88.5%でした。
が、実際の金融市場の値動きはこのような正規分布にはなりません。
なので95%以上の確率でバンド内におさまることを狙った逆張りトレードは失敗します。
ボリンジャーバンドの±2σタッチからの戻り確率はたったの35.2%
もし、±2σにタッチした後、87.3%の確率で本当にバンド内に価格が戻るのであれば、有効なテクニカル指標だと言わざる負えませんが、実際はどうなのでしょう?
1回目にバンドの±2σにタッチした後、次の足もタッチしている確率は64.8%でした。つまり、2本目で反発する確率はたったの35.2%しかありません。
さらに3本目の足がタッチする確率も68.7%です。以降8本目までの確率は50%を越えている為、 一度バンドにタッチした後は、続けてバンドにタッチし続けるような状態となる確率の方が高い。 ということです。
ボリンジャーバンドはレンジ相場で有効と聞くが・・・?
でも そもそもレンジ相場であればストキャスティクスやRSIといったオシレーター系指標が本領を発揮する場面 ですよね。
あえて、ボリンジャーバンドを使わなければいけない理由が出てこないと思います。
もし、それでもレンジ相場でボリンジャーバンドを使いたい。という気持ちが強いのであれば最適なパラメーターも含めて検証をされた後に使用されることをお勧めします。20がいいのか、30がいいのか、25がいいのか要検証ですね。
※最適なパラメーターの検証というとシストレの技術が必要になります。さて、ここで一度趣向を変えて、ボリンジャーバンドは逆張りでなく、順張りトレードは有効なのか?
ボリンジャーバンドのバンド・ウォークは使えるの?
バンドウォークは、レンジ相場での逆張り手法と比べると毛が生えたぐらい有効です。
なんとなく読み流していると、「うん、うん」そうだよね。って受け取ってしまいがちです。でもよくよく考えてみると『バンドの縮小=力を溜めている期間』というのは本当?といった疑問が生まれます。
バンドの縮小=これから大きなトレンドが発生するではない。
そもそもバンドが縮小しているのはただ単に、値動きが乏しくボラティリティが低い状態にあるだけです。バンドが縮小した後、 大きなボラティリティを伴ったトレンドが発生する確率が高いことにはなりません。
そうなると、これまでのレンジ範囲内であってもσ2へのタッチ、エクスパンションが発生し、バンドウォークのトレードシグナルが発生することになります。
バンドの縮小=力を溜めている期間ではない
ただし、 「バンドが縮小」という現象にはもう一つの可能性があります。それは材料に乏しく、出来高が少ない為、価格が動かない。 力が抜け落ちている期間 という可能性 です。
力が抜けおちている期間での順張りは成功しません。
よって、バンドの縮小時にエントリーするバンドウォークはとても不安定な取引手法です。
【検証】ボリンジャーバンドは使えない・勝てない・意味ないのまとめ
・ボリンジャーバンドの±2σ内に価格がおさまる確率は95%ではない。87%程度。
・±2σにタッチしてから反発する確率は35.2%。約65%の次の足も±2σへタッチ。
・ボリンジャーバンドの元になっている正規分布は金融市場では当てはまらない。
・レンジ相場狙いなら他に優秀なオシレーター系テクニカル指標がある。・バンドが縮小したからといって、次に大きなトレンドがくるとは限らない。
・バンドが縮小すると、これまでのレンジ範囲内でも±2σにタッチしてしまう。
・バンドの縮小=力を溜めている期間ではない。力が抜け落ちている期間ただし、これら検証結果や考察はあくまでボリンジャーバンド単体で使った場合です。複数のテクニカル指標と組み合わせて使う場合、また違う結果になります。
↑私がヒロセ通商でスキャルピングしている理由を解説!過去のFX業者口座凍結体験談も紹介しています。 続きを読む
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